第5シリーズ 第8話 「乱調麻佐女」
あらすじ:
斬九郎(渡辺謙)の母・麻佐女(岸田今日子)は、鼓の名手として知られています。ある日、富裕な両替商・高田屋徳右衛門(神山繁)が後妻をもらうことになったので、その祝言の席で鼓を披露してくれないかと頼まれました。最初は「この私に町人の祝言の余興に鼓を打てと申すのか」と反発しますが、結局、礼金を目当てに引き受けることにしました。
鼓と合わせる笛の吹き手を、何人か集められた候補の中から麻佐女が選ぶことになりました。一番の上手は庄三郎(林与一)という男でしたが、麻佐女は、「音色に険がある」と認めません。しかし庄三郎から熱心に頼まれ考えを変えました。庄三郎は美男でやさしく、教えながら麻佐女はまるで若い娘のように胸がときめくのを感じていました。
斬九郎は麻佐女と庄三郎が親密になるのに気をもんでいました。ある夜庄三郎に会いますが、そこへ覆面の男たちが襲って来ました。庄三郎は修羅場になれた身のこなしでした。
そして高田屋の祝言の日、麻佐女と庄三郎の鼓と笛は良い出来でした。しかし、そのにぎわいの中で盗賊が入り、蔵から二千両の金が盗まれてしまいます。
物語の終わりの方で傷心の麻佐女が叩く鼓は正に乱調でした...。
今週の蔦吉:
蔦吉にも縁談がきました。斬九郎は、どうせどこかの隠居の後添えだろうと高をくくっていましたが、相手は、蔦吉より年下で、ある御店の若旦那でした。蔦吉が(嫁入りを)考えてみようかなどと言うのを聞いた斬九郎は、考えこむような...。