第2シリーズ 第9話 「駆け込み」
あらすじ:
日本橋の両替商・井筒屋に奉公する若い女、お葉(泉知奈津)の斬殺死体が見つかります。北町奉行所の西尾伝三郎(益岡徹)によると、下手人は相当腕の立つ侍のようでした。
一方、斬九郎(渡辺謙)が帰宅すると、雨戸には内側から畳が立てかけてあり、家具などもバリケードの様に置いてあるといった有様でした。居間には上野国茅野藩江戸詰、速見慎吾と名乗る男(堤大二郎)がいて当家に駆け込みをしたと言います。駆け込みとは事情があって他家に保護を求めることを言い、それをかくまうのが武士(もののふ)の美風・たしなみとなっていました。松平家の家訓にも追っ手が何人来たとしても絶対に渡してはならないとありました。速見は同輩との刃傷沙汰の末の駆け込みだと説明しました。
この二つの出来事は繋がっているのでしょうか、それとも全くの別件なのでしょうか。いずれにしても、前半で受ける印象より重い結末が待っている物語です。物語終わり近くの斬九郎の表情にも後悔の念が表れているような感じがします。
参考: 松平家の家訓その六 「駆け込み者を囲うはこの方を頼み来たる所以なれば、武士のたしなみとして一命に代えても囲うべし。何ほど間近に追い来たる者あれどもこれを押しとどめ、天地動くとも渡すまじく候」。
今週の蔦吉:
今回は基本的に武家の話で、蔦吉(若村麻由美)の役割は情報提供と、言付けという二つだけです。 《蔦吉ファン》としてはちょっと寂しいかも。