第5シリーズ 第6話 「捨値五両」
あらすじ:
斬九郎(渡辺謙)は相変わらずの貧乏暮らしで、母・麻佐女(岸田今日子)が大事にしている鼓を五両で質に入れてしまいました。麻佐女は怒り、つべこべ言わずに請け出してこいと言います。仕方なく斬九郎は、自分を売ろうとして、露店で賑わう寺の山門の柱の前にむしろを敷いて座り「捨値五両」と書いた札を立てました。
通りがかった蔦吉(若村麻由美)が驚いているところへ、斬九郎の前に小判を投げる侍が現れました。勝田彦右衛門(萩原流行)という名で、侍三人に追われていました。斬九郎は「これでは足りない」とぼやきつつ、鞘に入れたままの刀で相手を打ち倒します。ところが、うち一人の若侍・杉浦格之進(嘉島典俊)が美男子のうえ、「兄の敵」と言っていたことから、蔦吉や、一緒にいたおえん(奈月ひろ子)はすっかり格之進に同情します。
格之進によると、勝田は本庄藩江戸屋敷の納戸役でしたが、ある日格之進の兄で徒目付(かちめつけ)の監持(けんもつ)を斬殺して逃げたといいます。出入りの商人から賄賂を取っているのが見つかったためとの事でした。そのため格之進は敵討ちをしようと国元から江戸へ来ていました。しかし、勝田は全面否定します。
参考: 納戸役も徒目付も江戸幕府や諸藩に置かれた職制で、
納戸役は 金銀・衣服・調度の出納、献上品・下賜の金品の管理などをつかさどり、
徒目付は 監察(調査・監督)を主な任務とする。
今週の蔦吉:
仇を追う若侍の境遇に同情し、斬九郎と対立しますが、結局は事実を理解して、大事な情報を斬九郎に伝えます。