遅れて来た
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時代劇、御家人斬九郎を観ましょう!

第5シリーズ 第7話 「母の夢」

あらすじ:

斬九郎(渡辺謙)が見合いをすることになりました。衰退の一途の松平家を盛り返すには斬九郎に良い縁組みあるのみと考えた、母親の麻佐女(岸田今日子)の無理強いでした。相手は鍋島藩江戸藩邸留守居役の次女・吉乃(麻乃佳世)。容姿端麗なのにこれまで縁談がまとまらなかったのは、じゃじゃ馬娘なためでした。見合いは、候補の男たち五人が集められ、順番に会いに行くというやり方で、怒った斬九郎は無礼をたしなめた上、「こっちから願い下げだ」と言って早々に立ち去りました。斬九郎はこれでこの話は無かったことになると思いましたが、吉乃が一番気に入ったのは男っぽい斬九郎でした。

倉林琴江(藤村志保)という高齢の女性が麻佐女を訪ねてきました。麻佐女とは幼なじみで鍋島藩に嫁いだ女性でした。息子も見合いをしたのに吉乃が斬九郎を選んだことを知り、辞退して欲しいと頼みに来たのでした。麻佐女は断りましたが、あきらめる琴江ではありません。

今週の蔦吉:

好きな斬九郎が見合いをするというので、いても立ってもいられない蔦吉(若村麻由美)は、気が紛れるかと船宿・舟久で拭き掃除をしたり、居酒屋・東八で手伝いをするものの、失敗ばかりです。斬九郎が断られると聞いては喜び、選ばれたと聞いては落ち込み...。

気が紛れるかな...
斬九郎の見合いが心配で、じっとしていられない芸者の蔦吉(若村麻由美)

俗謡の「かんかんのう」を歌いながら階段を拭き掃除。可愛い。

「かんかんのう」には多くの派生型があるようですが、蔦吉が歌っていたのは、「かんかんのう きゅうれんす ちーかーさん ぴんびん たいたい やんろ あそれ かんかんの ほれ きゅうれんす きゅうはきゅうできゅう さんしょならえ  さぁいほう めんこがこわくで きゅうれんす」 (聞き取りにあたっては、ここ{江戸端唄・俗曲の試聴と紹介}と、ここ{江利チエミファンのひとりごと}を参考にさせていただきました)。

「かんかんのう」について、もっと圧倒的に詳しく、学術的に知りたい方は、明治大学法学部の中国文学者・加藤徹先生の頁もあります。

気が紛れるかと拭き掃除をする蔦吉(若村麻由美)

珍しく掃除なんかしている蔦吉に、おえんは「雪でも降らなきゃ良いけど」と言いますが、お光によれば、さっきは船だまりでため息をついていたそうです。蔦吉は気を紛らわそうとして一生懸命なんでしょう。

階段の拭き掃除中に水桶をひっくり返した蔦吉(若村麻由美)

でも、水桶をひっくり返すし...。失敗するのは目に見えていたような気もしますね。

その後、ただならない様子で東八に来て、断られても手伝ったのに、食器を落とすし...。「だめだ、あたし。」 りよは「そんな事は...。」と言ってくれますが...。

にんまり...
斬九郎が見合いに失敗したと聞きルンルンの蔦吉(若村麻由美)

見合いがどうなったか心配なのか、珍しくお座敷の後に東八に寄った蔦吉は、お見合いがお釈迦になったと聞き、「へ~、ま、お相手があることですしね。そう、駄目でしたか」。「そいじゃあたしもお付き合い」と言って、りよの代わりに自分で酒を取りに行きます。嬉しさを隠して平静を装っていますが、ついにんまりしたり、動きも「ルンルンだぜいっ」てな感じが丸見えです。

と思ったら...

予想に反して、斬九郎はお見合いの相手に気に入られてしまいました。

麻佐女は大喜びですが、斬九郎は困った様子です。突然、麻佐女の幼なじみの琴江が松平家に来て斬九郎に辞退して欲しいと言いました。麻佐女に断られると、舟久に行き、斬九郎に直談判します。

斬九郎が結婚に気乗りしていないというのをふすまの陰で聞く蔦吉(若村麻由美)

琴江に「お人払いを」と言われ、部屋から追い出されて、ふすまの陰で琴江と斬九郎の話を盗み聞きする蔦吉、佐次、おえんの3人です。 琴江に「受けるのか」と聞かれ、「俺も気乗りはしていない」という斬九郎に、蔦吉は何を思うんでしょうか。

結局、40年とこの方女とは縁がなかった佐次に「どうやったら女がすーっと引いていくのか」聞いて、その案を試みることに。

ぷっつんか?

斬九郎がわざと嫌われようとしたのが逆効果で、却って好かれたと倉林の母親が怒って舟久に来ました。すでに正気を失ったような様子で、麻佐女のことを悪し様に罵った上、決闘の場所を言って帰って行きました。

斬九郎のお見合いがうまく行きそうになってプッツンした蔦吉(若村麻由美)

蔦吉は琴江を呆然と見送り、「ふーん、お相手に望まれんじゃ男冥利だ、身を固める良い潮時かもしれませんね」、と言い放って、袖を斬九郎の顔にぶつける様にして出ていきました。斬九郎は何故怒られたのか理解できず困惑の体でした。

酔って侍と言い合いをして、更に喧嘩を売るようなことをする蔦吉

その夜、酔った蔦吉は3人組の侍の一人にぶつかりました。厳しい言い合いの後、しらふの侍の方が引きました。蔦吉は「何だい、腰抜け~え侍~」と更に喧嘩を売るような事を歌いながら帰って行きます。

流石の蔦吉でも屈強な侍3人を相手にしては命の危険すらあります。蔦吉はこのとき斬られても良いとか、やけになっていたかも知れません、考えすぎかも知れませんが...。

振られた人に悪い?

結局斬九郎の見合いが破談になって、東八で斬九郎、蔦吉、佐次、りよの4人が飲んでいます。蔦吉は「しかし残念でしたねぇ」と言いますが、佐次もりよも、お見合い前後の落ち込んだりバタバタしたりしていた蔦吉を知っているので、「良かった」と言いました。

見合いが破談になった斬九郎に一瞬ちらっと目をやる蔦吉(若村麻由美)

「良かったなんて振られた人に悪いわよ」と言って、一瞬ちらっと斬九郎を見る蔦吉。一瞬の表情なので、なんとも言えませんが、《蔦吉ファン》としては何か意味があるのかと考えてしまいました。多分、単に斬九郎に気を遣って表情を窺っただけでしょう。嬉しさなんかおくびにも出さず安心して余裕のある蔦吉だ、ということにしておきましょうか。でも、心の奥深くに一抹の不安もあるかもしれません、なんてね。

第5シリーズ