第1シリーズ 第1話 「かたてわざ」
あらすじ:
今回は、時代劇「御家人斬九郎」の初回です。先ずは斬九郎(渡辺謙)と母親・麻佐女(岸田今日子)の関係、そして斬九郎の「片手業」(隠れアルバイト)の紹介的な内容から始まります。これは非公式処刑の首斬り役ですが、そこで斬九郎の正義感や、弱い者、正しい者の味方であることを見ることが出来ます。
この片手業が、斬九郎の不正義を潔しとしない性格から不首尾に終わり、結果、母親になじられ、親子げんかになって家を飛び出してしまいます。舟久に泊まった斬九郎は、翌日、金持ちの道楽息子・徳松(宮川一朗太)から、深川の芸者蔦吉(若村麻由美)の髷を切って欲しいと頼まれました。振られた上、人前で恥をかかされた仇討ちというのですが、即金五両の謝礼で引き受けてしまいます...。
初回なので主要キャラクターの紹介的な部分もありますが、物語の本筋は斬九郎と蔦吉の出会い、それに、過去の出来事によって蔦吉が遭遇する不条理な危機です。ある日、奉行所の同心の斬殺死体が見つかりました。更に、斬九郎の親戚で北町与力の西尾伝三郎(益岡徹)や、西尾の元上司で今は亡き北町与力・大沼武兵衛の娘・蔦吉も、浪人笠の侍・栗林兵庫(隆大介)に命を狙われます。さて、斬九郎はどうするのでしょうか、また、蔦吉はどうなるのでしょうか。
今週の蔦吉:
蔦吉は、記念すべき初回から命の危険に遭遇します。《蔦吉ファン》の偏った見方ですが、今回は実質的に蔦吉の物語です。そこには誇り高い気骨のある芸者の顔と、乙女の様な顔と、喧嘩も気も強い顔、そして、心優しい女の顔がありました。番組の終わり近くで、蔦吉が武家の娘という立場を捨てて芸者の道を選んだ理由も語られます。
踊りは3回、1回目は端唄の「木遣りくずし」です。この曲についてはここに分かり易い解説が有ります。2回目は回想場面で曲の音がない為、分かりません。3つめは小唄「伽羅の香り」です。歌詞の意味はここが分かり易いと思います(歌詞がほんのチョット違いますけど)。